ありがたいことに普段から健康で、特に身体の不調に関して深く悩むということがない生活を送っていると、ちょっとした風邪症状や節々の違和感などを感じた時、引くくらい大袈裟に落ち込んでしまう、あると思います。
スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
不調や病気のとき、どうしても心が沈みがちですよね。
「病は気から」とは言うものの、痛みや不安の中でゲラゲラ笑っているなんて、こいつ頭の方もイっちゃったかな?と思われてしまいかねません。
でも——もし“笑い”が本当に免疫力を高め、難病さえも克服できるとしたら?
今日は、そんな奇跡を現実にした一人の男性、ノーマン・カズンズの物語をご紹介します。
彼の実体験は、現代の「笑い療法」研究の原点ともいえるもの。
さらに、最新の医学データが“笑いと免疫”の関係を裏付けていることもわかってきています。
病気のときこそ笑っていられる自分、イメトレも兼ねてぜひ読んでみてください。
難病を“笑い”で克服したノーマン・カズンズの実話
病気というのは、誰にとっても避けたい出来事です。
それが「難病」と呼ばれるものなら、なおさら希望を見失ってしまいがちですよね。
けれど、そんな絶望のなかで笑いと向き合った一人の男性がいました。
彼は医師でも科学者でもなく、ただのジャーナリスト。全ジャーナリストに謝れ。
しかし、彼が選んだ“心の治療法”が、医学の常識を大きく覆します。
薬ではなく、ユーモアと前向きな感情で体を立て直していった彼の挑戦は、今もなお多くの人に「人間の生命力とは何か」を問いかけ続けています。
笑いが命を救った医療ジャーナリスト
ノーマン・カズンズ(Norman Cousins)。
アメリカの医療ジャーナリストであり、1979年に出版した著書『笑いと治癒力(Anatomy of an Illness)』で世界的に知られるようになりました。
彼は50歳のとき「強直性脊椎炎(膠原病の一種)」という、当時治る見込みが1/500といわれる難病にかかります。
全身に強い炎症と痛みがあり、寝ていても苦痛から逃れられない──。
それでも彼は、こう考えました。
「どうせ治らないのなら、自分の思い通りに治療してみよう」
この一言に、彼の“生きる意志”が詰まっていますね。
薬が使えないからこそ見えた「心と体の関係」
カズンズは薬に対してアレルギーがあり、一般的な治療薬が使えませんでした。
絶望的な状況の中で彼が挑んだのは、「心の力で体を治す」というシンプルな挑戦。
医療書や論文を読みあさり、自分の発病経緯を冷静に分析しました。
- 発病前は極度の多忙とストレスにさらされていた
- ストレスが免疫を抑えるという研究を思い出した
- ビタミンCが炎症抑制に役立つという論文を見つけた
この“点”をつなぎ合わせ、彼はこう結論づけます。
「ストレスで発病したなら、ポジティブな刺激=笑いで体を整えよう」
この強さ…もうこの時点で病気に勝ててますよね。
こういう発想の転換と前向きな姿勢で挑めば、体もちゃんと応えてくれるでしょう。
笑い+ビタミンCで回復へ|ポジティブな刺激が免疫を動かす
カズンズは、病室で喜劇映画を見て笑い、ビタミンCを多めに摂取する日々を始めました。
実験のような毎日。けれど、その結果は驚くべきものでした。
「10分間大笑いすると、2時間はぐっすり眠れる」
──これが彼の“処方箋”となったのです。
笑うたびに痛みが和らぎ、血液検査でも炎症数値(血沈値)が明らかに改善。
ついには薬を一切使わず、完治に至りました。
主治医がサジを投げた難病を自身の柔軟な発想力で吹き飛ばしてしまったのです!
そんな彼が残した言葉をご紹介しておきます。
「生きる意志を持っていたことが、最も重要だった」
「この病気が不治であるとは信じなかった」
「生命力というものは、この地球上で最も理解されていない力かもしれない」
引用:高田明和著書『脳とこころがホッとする健康学』
笑いが免疫を高める理由|科学と実験が裏付ける「ユーモア療法」
笑うことで体の中ではストレスホルモンが減り、免疫細胞が活性化することが科学的に確認されています。
ガン細胞が消える、なんていう話もあるくらいですもんね。
たしかに、「なんか面白いことないかな」「なんか面白くしてやろう!」という視点を持ち続けている人って若々しいですよね。
人を面白がらせることで自分も笑えるし、自分が笑われることで人が笑う。
こういうセンスって、バカにできない生命維持の助っ人ですよね。
ここでは、医療現場でも実際に行われている“ユーモア療法”の実験や事例をもとに、笑いがどのように免疫力を高めるのかを見ていきましょう。
岡山の医師が行った“ユーモアスピーチ療法”
日本でも「笑い」を医療に取り入れようとするユニークな試みがあります。
岡山県倉敷市の医師・伊丹仁朗先生が行う「生きがい療法」では、患者さんが自分の笑い話を発表する「ユーモアスピーチ」を実践。
「身の回りの出来事を、聞く人が楽しく笑うような短い話にまとめ、それを家族や周囲の人たちに話して一緒に笑いましょう」
- 面白い話を考えることで脳が活性化
- 聞く人の笑顔が、発表者の“生きる実感”になる
- 緊張と達成感がポジティブな刺激として作用する
このシンプルな療法が、患者の表情や体調に明らかな変化をもたらしているといいます。
2020年代に入ってからは、筑波大学や関西医大でも「笑いヨガ」「ユーモア療法」の研究が進行。
笑うことで副交感神経が活発化し、免疫細胞が増えることが確認されています。
これらの療法が、ただ患者を前向きにさせ快活になっていくという漠然とした効果だけでなく、血液の成分にも何か具体的な良い変化が起こっているのではないかと、研究者たちは考えるようになったのです。
【実験結果】吉本新喜劇でNK細胞が活性化
大阪・なんばグランド花月で行われた実験では、「漫才・漫談・新喜劇合わせて3時間鑑賞コース」の開始前後で血液成分の変化を見るというものでした。
結果はこうです👇
✅ 笑う前にNK細胞が弱かった人 → 笑った後に全員正常値に回復
✅ 正常値だった人 → さらに免疫活性が上昇
✅ 免疫異常(CD4/8比)が高かった人 → 笑い後に安定化
つまり、笑うことで免疫が整い、バランスが取れるという結果が出たのです。
これは、体の防御機能が“笑い”によってリセットされているとも言えます。
「よく笑う人は長生きする」は本当か?世界最長寿・カルマンの生き方に学ぶ
これまで見てきてわかる通り、笑いがストレスを軽減し、血流や免疫を整えることは明らかですよね。
つまり、“よく笑う人”は、自然と体を健康な状態に導いているのです。その逆も然り。
世界には、そのことをまさに体現した人物がいます。
122歳という驚異的な長寿をまっとうしたフランス人女性・ジャンヌ・カルマン。
彼女は健康オタクでもなく、食生活も自由そのもの。
それでも明るく、ユーモアを忘れずに生き抜いた姿には、**「長生きの本質」**が隠されています。
ここでは、彼女の生き方から“笑いと長寿の関係”をひも解いてみましょう。
破天荒なライフスタイルでも長生きできた理由
122歳まで生きたフランス人女性、ジャンヌ・カルマンさん。
彼女のライフスタイルはお世辞にも健康的とは言えません。
- 週に1キロのチョコレート
- 20代から喫煙、117歳でようやく禁煙
- ワインが大好きだった
ちょっと異常的な部分もありますが…、その裏では85歳までフェンシングをしていたり、100歳まで自転車に乗っていたり、114歳まで自力歩行したりと、アスリートといえるほど活動的なのも事実です。
そういった活動的な部分も長寿に一役買ったことでしょうが、それに匹敵するくらいの効果があったのが、
「いつも笑っているようにする」
という意識だと思います。
彼女の飾らない笑顔こそ、最強のアンチエイジングだったのかもしれません。
まとめ|笑いは今すぐできる“無料のセルフケア”
お笑い怪獣明石家さんまさん、彼が病気で寝込む姿って想像できますか?
もちろんあっても見せないとは思いますが、普段から、できるだけ医療にかからない意思を強く発信されている彼なので、きっと強い意思を持って笑いを力にされていることでしょう。
いつも笑い、そして周囲を笑わせる——それだけで細胞は活性化していますもんね。
健康維持に関する豊富な知識や知恵を持ち合わせていなくても、
- お金もかからない
- 副作用もない
- 今すぐできる
こんなシンプルなセルフケア、やらない手はないですね!
4歳児が1日300回笑うのに対し、大人はわずか15回…。
これは強制的にでも“笑う時間”を増やさねば、細胞があっという間に老化しそうです。
今日から今から、笑いを免疫活性スイッチだと思って、お笑い怪獣目指しましょう。それは無謀か。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。