まっさらの銅の輝きってキレイですよね。
金や銀もキレイですが、銅だって負けていません。
しかも、銅には菌やカビを撃退する強力な殺菌力が備わっているといいます。
あなたの生活に銅は生かされていますか?スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
いや、うちにもそんなにないんですけど…。
銅鍋とか、銅食器とか、美しいなと思ってもなんだか扱いが難しそうで、ちょっとハードルが高く感じます。
今回は、そんなことを言っていてはもったいない!!
と思えるような、銅の驚くべきチカラとその活用方法を詳しくまとめていきます。
読み終わった後に、これは銅製のアイテムを活用しない手はない!と思っていただけたら嬉しいです。
銅イオンの殺菌力とは?

銅は古代から人類との関わりが深く、貴重な金属として扱われてきました。
日本でも、銅塊が発見され朝廷に献上されたことを祝い、年号が『和銅』に改められた事例があります。
実は、その銅という金属の表面には、菌やウイルスを退治する力が宿っているのです。
化学薬品やアルコールに頼らず、自然素材で抗菌できるのなら、ぜひ活用したいですよね!
では、歴史を遡りながら科学的な仕組みも交えて、銅の実力を解き明かしていきましょう。
科学が証明!銅が持つ抗菌・抗ウイルスの仕組み
銅は接触殺菌(contact killing)と呼ばれる作用を持っています。
細菌やウイルスが銅表面に触れると、銅イオンが細胞膜を破壊しDNAやタンパク質を壊してしまうのです。
2008年、米国環境保護庁(EPA)は「銅や銅合金は2時間以内に99.9%以上の菌を死滅させる」と公式に認定しました。EPAが実際に公衆衛生上効果があると認めた固体材料は銅が初めてであり、これは銅および銅合金が各種病原細菌に対して抗菌作用をもつことを証明しています。
まあ、銅がそんなに安いものではないのは想像できますが、くだんのコロナ騒動の時にあまり銅による殺菌とかは聞かなかった気がしますね。アルコールをバンバンやっていた印象が断然強いです。
薬剤等不要で自然に殺菌してくれる心強い味方が、こんなところにいたとは!
古代から現代まで続く「銅の除菌伝承」
いやいや、驚いている場合ではないんです。
古代エジプトやギリシャの時代から、この銅による抗菌効力は知られていたんです。
水壺や調理器具に銅が使われていたのは、単なる美しさや耐久性だけでなく、衛生面での安心感から。
昔の人の発想は恐るべしですね…そんな歴史的伝承を受けて、近年では除菌に強力な効果を発揮する原理が科学的に解明されつつあります。
現代の医療現場でも銅のチカラは注目され、ICUでの使用例(ドアノブや手すり)では感染リスクを半分近くも減らした報告があります。
古代から現代まで、銅が「暮らしを守る金属」として機能してきたことがはっきりとわかりますね。
【銅の暮らしへの取り入れ方】身近な素材で実践!

歴史的な背景と科学的な根拠、両面ともにから強固な銅への信頼感が生まれましたね。
で?私たちの暮らしにはどう取り入れる?
すでに銅製品を生活に生かしている方もいるかもしれませんが、初めて知った方も行動に移しやすい銅グッズをご紹介します。
その前に、10円玉を靴の中に入れてみる、という銅の消臭効果の実験も面白いですよ〜。
銅製の鍋や容器で菌やカビを防ぐ工夫
まずは、古代人にならって水回り、キッチン用品への活用はどうでしょう。
「銅壺の水は腐らない」
「水たまりに銅片を入れるとボウフラが湧かない」
など、昔の人も言っていたように、銅の殺菌効果でほぼ無菌の状態を維持でき、定期的に洗浄してれば何年でも持続して効果があるとされています。
- 鍋
- やかん
- タンブラー
- スプーン・フォーク
- 花瓶
- 排水口ネット
- 三角コーナー
- スポンジ・タワシ
- 給水・給湯管
身近な水回りアイテムを銅に変えることで、ぬめりが気にならなくなる!という体験ができれば嬉しいですね。
特に夏場の雑菌の繁殖が抑えられるとしたら、とても安心できます。
銅イオン素材の最新グッズ
最近は、銅イオンを繊維に練り込んだマスクや布巾、靴下、インソールなども登場しています。
抗菌だけでなく防臭効果も期待でき、すぐに日常に取り入れられるのがいいですね。
さらに、ナノ構造銅を利用した透明コーティングという技術も開発され、スマホやモニター画面に応用され始めているそうです。
あとは、先ほども出ましたが、施設や公共空間での院内感染対策として、ドアノブや手すりに銅合金製品が用いられ、接触感染リスクを低減するという効果も発揮しています。
銅は半永久的に効果が続くので、これから新居を建てる方やリフォームを考えている方は、この銅イオン効果を取り入れてみてはいかがでしょうか。
研究・社会利用で見る銅の超抗菌パワー
10円玉に始まり、銅の簡単な取り入れ方は意外とたくさんありましたね!
しかし、お分かりの通り銅の抗菌力は家庭レベルにとどまりません。
研究や社会インフラの現場でも、銅のチカラは着実に広がっています。
ちょっと詳しくみていきましょう。
研究機関で証明された銅の接触殺菌効果
前述にもありますが、2008年の米環境保護庁(EPA)による銅の殺菌効果の公式な認定もさることながら、さらに近年にはびっくりする報告もなされていたのです。
ワシントン(2021年2月10日) — 米国環境保護庁(EPA)は本日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を引き起こすSARS-CoV-2を含めたウイルスに対し、使用説明書に従って使用した場合、銅および一部の銅合金が長期的な殺菌効果を発揮すると発表しました。
引用:日本銅センター
あったんですね!コロナ騒動中に。騒動途中抜けしたので知らなかったのか…。
また、銅といえば「緑青(ろくしょう)」という青く錆びる現象が起こります。

それが有毒で怖いというイメージもいまだにあるかもしれませんが、実は大きな誤解なのです。
この誤解を解き、銅に対する正しい理解を得るため、日本銅センターは東京大学医学部に依頼し、緑青に関する動物実験を1974年から6年間にわたって行いました。その結果、緑青は無害同様の物質であることが確認されました。
この結果を受けた厚生省(現厚生労働省)も、1981年から国の研究として動物実験に着手しました。そして3年間にわたる研究の結果、1984年に毒物・劇物取締法において(1)毒物、(2)劇物、(3)普通物の分類中、「緑青は普通物」に相当すると判定しました。
引用:日本銅センター
そんな緑青について、さらに追い風が・・・。
銅の抗菌性を長年にわたって研究していた北里大学の教授により、以下のような事実が確認されたのです。
緑青を吹いた銅板の屋根の殺菌活性(菌の増殖を抑える性質)を調べた際も、むしろ新品より強い活性があることがわかりました。年数が経ち見た目や色が変わっても、その特性が失われることはない。
引用:住友金属鉱山株式会社
緑青が酸化膜となって菌を寄せつけない役割を果たしてくれるそうです。
腐っても銅・・・違うか…。
病院や公共施設での銅製品活用事例
コロナ禍の中でよく聞かれるようになった“院内感染”という言葉は、病院や医療機関内で、新たに細菌やウイルスなどの病原体に感染してしまうことです。
この院内感染に「銅の抗菌作用」を役立てようという世界初の試みが、すでに2005年〜2013年に国内の病院で実施されていたようです。
病棟や外来診療室に銅製の
- 床材
- ドアノブやハンドル
- 手すり
- シャワーヘッド
- 洗面台
- 空調用の熱交換器
などを設置したところ、院内感染のリスクを最大58%減少、バクテリア・真菌を99%以上抑制という素晴らしい効果が報告されました。
私たちが普段意識していないところでも、銅の抗菌パワーは社会という大きな枠レベルですでに支えてくれていたんですね。
まとめ:ウイルスや細菌を近づけないためには銅一択!
“肉色”と言われてしまうあのなんともいえない銅の色彩って、魅力的ですよね。
私も銅製のタンブラーが欲しいなと思って調べたところ、こんなにも銅に関するあっぱれな情報が出てきました。
アルコール消毒なんかより断然取り入れたい感染予防策でしたね。
ちなみに私は排水口の受け皿と、洗濯時に投入する銅製タワシを取り入れていますよ!
環境ホルモンとも無縁で100%リサイクル可能ともいわれている銅を、みなさんの暮らしにも少しずつ取り入れてみて下さい。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。