ー本記事は旧ブログ2020年1月23日の内容をもとに、2025年版に更新していますー
今回は、私が実際に体験した「ひまし油温熱パック」で起きたトラブルと、そこから学んだひまし油の危険性・安全な使い方についてまとめました。
旧ブログで書いた記事では「ひまし油温熱パックで乾燥肌が劇的に改善した!」という成功体験を紹介しましたが、やはり同時に発生するかなりつらい炎症や痒みとの戦いについての方を、きちんと明確にお伝えしないとなと思いました。
スー(@bacteria_suzu)です。
本日もお越しいただきありがとうございます。
もちらん、そこに書いたように肌がちゃんと蘇って良くなったのは事実です。
しかし、「天然のオイルだから安心」と思って始めたら、思わぬ反応に悩むこともまた事実なのです。
この記事ではそのリアルな経過と、好転反応とアレルギー反応の違い、そして安全に使うための知識をまとめます。
乾燥が気になってくる季節ですが、乾燥肌や敏感肌の方こそ、慎重にケアしていただけたらと思います。
ひまし油温熱パックとは?人気の理由と基本のやり方
ひまし油温熱パック、ひまし油パック、ひまし油湿布、いろんな呼び方がある健康療法ですが、一応同じものを指すという前提でいいみたいです。
私がやったのは、肌に直接オイルを塗布して、蒸しタオルやラップなどでスチームする温熱パックです。
簡単ですが、やり方の詳細は旧ブログに残してますので、そちらをご覧ください。
👉ひまし油の顔温熱パック効果を実感!冬の乾燥肌・シミ・シワの救世主に
今回は、この記事の後の肌の状態がどうなっていったか、その経緯と考察をみていきます。
ひまし油(キャスターオイル)の特徴
ひまし油は「キリストの御手」と呼ばれるほど、古くから使われてきた植物オイルです。
主成分であるリシノール酸には抗炎症・血流促進・デトックス作用があり、冷え・便秘・乾燥・シミなど多方面の美容や健康効果が期待されています。
私はそのなかでも特に、保湿効果とデトックス効果に期待して、ひまし油温熱パックを肌に施してみました。
【ひまし油についての関連記事】
👉ひまし油とは?古代から伝わる“万能オイル”の正体を成分含めて解説
エドガー・ケイシーのひまし油温湿布とは何が違うの?
同じ、ではあるんですが特にエドガー・ケイシーが始めた代替療法として有名な「ひまし油温湿布」については、そのやり方が独特で、まさに湿布といえるアイテムを使います。
一方、私がやったのは、美容目的でより簡単にできるやり方です。
- ひまし油温熱パック:オイルを直接肌に塗り、そのままラップや蒸しタオルで温める方法。
→ 顔・乾燥肌ケア・美容目的に多い。 - ひまし油湿布:布(フランネルなど)にオイルを染み込ませて患部に当て、さらに温熱を加えて浸透させる方法。
→ 内臓ケア・デトックス・冷え取りなどに使われる。 - 『簡単ひまし油パック』:これまたややこしいものが出てきました…。
これも布を使うデトックス療法なのですが、ケイシーが広めていたものをより簡単に手軽にやりやすいように開発されたものです。
【詳しくは別記事にて】
👉ひまし油湿布のデメリットを解消した【簡単ヒマシ油パック】これはおすすめ!
ネット上のサイトによっては同じ扱いもされていますが、やはり「ひまし油温湿布」というのはひとつの確立された健康療法だといえるでしょう。
【ひまし油温熱パック体験談】実際に試してみたら大変なことに!
私がやってみたのは、ひまし油を使った顔とデコルテの温熱パックです。
40歳を過ぎてもなお、おてんばなナチュラルケアしかやっていなかった私の肌が、ついに悲鳴を上げたのがきっかけです。
とある11月から12月にかけての冬の出来事。
例年よりも乾燥がひどく、炎症や痒みも伴ってきた私の肌をなんとかしようと思いついたのが、ひまし油による集中ケアでした。
👉ひまし油で顔の温熱パックやり方
最初の10日間:吹き出ものと炎症の連発
一応ネットで情報をかき集め、とにかく乾燥と炎症をなんとかしたい一心で始めたのが、
「ひまし油をこれでもかというくらいたっぷり塗ってお風呂で温熱パックする」
というケアです。ケアなのかこれは…今思えば荒治療でしかない気が…。
実際やってみると、とても気持ちよく浸透していくひまし油。
ところが・・・すぐに赤いブツブツが出たのです!
それまで症状が出てなかったおでこと髪の生え際・首全体に、吹き出ものがいっぱいできて、それがまた痒いのです。
アトピー時代を彷彿とさせる、痒みとヒリヒリ感・・・もう二度とごめんだと思っていたのに、そんな状態が1週間を過ぎてもおさまらず、結局10日間続きました。
20日間続いたガサガサ・ゴワゴワ肌
ブツブツの吹き出ものと痒み、「これは好転反応かも」と信じて使い続けた結果、10日程で落ち着きました。
ところが、顔の乾燥とひび割れには効いてないどころか、ガサガサゴワゴワと角質が残る状態に。
ひまし油は、温まったお風呂で肌にのせると、その温熱効果でどんどん体内部に浸透していくといわれています。
実際、顔をマッサージしただけで、入浴後には全身がポカポカとほてってくるのです。
常温で塗るのとは違って、お風呂という温湿効果バツグンの環境で塗りたくっていたら、そりゃ血流もリンパの流れも一気に促進されますよね…。
体内に溜まっている毒素が動いているためなのか、この角質が酷くなる状態が20日間ほど続きました。
痒みが移動する“謎の現象”
さらに、痒みが[顔]→[頭皮・生え際]→[首・鼠蹊部]→[脇・胸]→[お腹・背中]→[下腹部]…と、ひまし油を塗ってもいない箇所に移動していきました。
腕と脚は全く症状が出ませんでした。
血流やリンパの流れが関係しているのは明白ですね。
痒みが身体の方に及ぶようになると、今まで全然平気だった洋服のタグや下着の縫い目などが、全く受け付けなくなりました。
少しの刺激が痒くてしょうがない!まさにアトピー時代がプレイバック。
肝臓への温湿布と違い、温熱パックは直接肌にオイルを塗るため反応が強かったのだと思います。
好転反応?それとも危険サイン?見分け方
精神的にも参ってしまいそうなこれらの症状、実際のところどう判断したらいいのでしょうね。
この時の私は、冬休みで子どもたちの園の送迎も何もないタイミングだったので、酷い見た目になってもなんとか続けられました。
しかし、外出しなくてもいい状況の方のほうが少ないと思います。
それでも解毒効果が高いひまし油を試してみたい場合、出た症状によってパックを続けるか否か、その判断の指標と見分け方も知っておきましょう。
「好転反応」と呼ばれるものの正体
ネットでは「一時的な肌荒れはデトックスの証」と紹介されることがあります。まさに私がそう思い込んでいました。
しかし医学的には、好転反応という明確な現象は存在せず、多くは**軽度の炎症反応(刺激性皮膚炎)**に過ぎません。あくまで医学的にはね。
血流や代謝が上がることで一時的に吹き出物が出ることはありますが、数日以内に収まらない場合は“悪化”と判断すべきです。
危険サインのチェックリスト
| 症状 | 状況 | 対応 |
|---|---|---|
| 赤み・痒みが3日以上続く | 炎症・接触性皮膚炎の可能性 | 使用中止・洗浄 |
| 痒みが広がる | アレルギー反応 | 医師相談 |
| ヒリヒリ・熱感・痛み | バリア機能低下 | クーリング・保湿中心に変更 |
| 顔の腫れ・まぶたのむくみ | 即時型アレルギー | すぐに受診 |
体質やそれに応じて現れる症状は人それぞれです。
ここに示しているチェックリストも、一方向からの視点に過ぎません。
しかし、身体に何か今までにない症状が現れるという場合、それを軽視したり無視したりするのは違いますよね。
私のように、自分で納得して覚悟してそれでも辞めない、という選択肢も否定はしませんが「肌が反応している=効いている」と思い込むのは危険です。
医師・専門家が指摘するひまし油温熱パック/湿布のリスク
ここでは、皮膚科医や専門機関が指摘しているひまし油オイルパック・湿布のリスクと注意点を、科学的根拠とともに紹介します。
浸透力が強すぎるオイル
ひまし油の主成分リシノール酸は抗炎症効果がありますが、同時に浸透力が非常に高いため、敏感肌では炎症を深部まで広げてしまうリスクがあります。
そのため、長時間塗布や高温での温熱は逆効果となることも。
美容メディアHealthlineでも、「ひまし油を顔などに直接使う安全性については十分な研究がなく、敏感肌では刺激を感じることがある」としています。
→ Healthline – Castor Oil for Face
温熱パックのリスク
体が温まると血流が促進され、かゆみを感じやすくなります。
特にアトピーや乾燥肌の人は、温度・時間の管理が必須です。
湿布であれば布が緩衝材になりますが、肌に塗布では直接刺激が伝わります。
米国クリーブランド・クリニックでは、
「ひまし油パック(Castor oil pack)によって皮膚炎やかゆみが起こる可能性がある」
と注意喚起しています。
→ Cleveland Clinic – Castor Oil Benefits
医師が推奨する安全な使い方
- 原液ではなくホホバオイルなどで希釈(1:1)
- 20分以内で終了
- 使用後は優しく拭き取り、洗顔してから保湿
- 初回は腕や首の裏でパッチテストを行う
安全に使うための3つの注意点+代替ケア
そうはいっても、ひまし油は使い方さえ間違えなければ、乾燥や肌荒れのケアに役立つ心強いオイルです。
ここでは、実際の体験と専門家の見解をもとに、ひまし油温熱パック・湿布を安全に続けるための3つの注意点と、肌にやさしい代替ケアの方法を紹介します。
① パッチテストは必須
どんなに口コミが良くても、まずは24時間のパッチテストを。
赤み・痒み・腫れが出たら、そのオイルは合ってないと判断すべきですね。
海外の医学論文では、「化粧品に含まれるひまし油がアレルギー性接触皮膚炎を引き起こすことがある」と報告されています。
実際にMDPIの研究では、ひまし油そのものをパッチテストすべきとされています。
→ MDPI: Contact Allergy to Castor Oil, but Not to Castor Wax
② 原液パックは避ける
乾燥肌の人こそ刺激に弱いため、ひまし油単体ではなく、ホホバオイル・スイートアーモンドオイルなどとブレンドして使用するといいでしょう。
【ホホバオイルについての関連記事】
👉【フランキンセンス】を無印のホホバオイルで伸ばすだけで万能美容液♪
「キャスターオイルの未希釈使用は、動物実験で皮膚刺激を引き起こした」
との安全性報告もあります。長時間の原液塗布や高温での使用は避けるよう推奨されています。
→ Final Report on the Safety Assessment of Ricinus Communis Seed Oil – Sage Journals
③ 温熱湿布は短時間&低温で
お風呂の蒸気や40℃前後の蒸しタオルを使う場合は、10〜15分が限度。
長時間放置は炎症リスクを高めます。
代替・補助ケア提案
- 週1〜2回だけ、少量で様子をみる
- 入浴後に薄く塗る「保湿用パック」に変更
- 肌荒れ中は原液パックではなく「ブレンドオイルの軽い塗布」に
👇オーガニックコールドプレス製法の【キャスターオイル】
👇 低刺激【ホホバオイル】での代替保湿ケア
まとめ|ひまし油パック・湿布は「知識」が安全をつくる
ひまし油は、本来「キリストの御手」と言われるほどのとても優秀なオイルです。
しかし、どんなに優秀な素材であっても、使い方を誤ると炎症・アレルギー・悪化を招くことがあるということがわかりました。
- 温熱パック(直接塗布) は刺激が強め
- 湿布(布を使用) は緩やかで安全性が高い
- 好転反応とアレルギーは違う
- 長引く痒み・赤みは「危険サイン」
特にアトピーや乾燥肌の人は、肌の状態を見極めて使うことが大切です。
「天然=安全」ではありません。
しかし、「正しい知識+慎重なケア」によってひまし油は強い味方になります。
肌トラブルをきっかけに、自分の体の声を聞くようになったこと。
それが私にとって、いちばんの“好転”だったのかもしれません。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
【関連記事・参考リンク】
👉ひまし油の効果と使い方|美容・育毛・デトックスに効く万能オイルの真実
👉ひまし油湿布のデメリットを解消した【簡単ヒマシ油パック】これはおすすめ!
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